朝から入ったエリアでは何度か反応を取るもキャッチには至らず、早めに休憩をして午後に備えようということになった。
ぎこちなくテントを張り昼寝をしたが、二時間ほど経った頃、アラームより早く風の音で目を覚ます。
話し合いの結果、午後は風をかわせるエリアに浮かんだ訳だが、それが功を奏し、どうにか数匹の八郎潟バスを釣る事が出来た。
そしてその後ドラマが。
結構な風の影響もあってか、この日の友人はどうにもキャストが決まらず、なかなか反応が取れなかった。
徐々に時間も迫り、明日の作戦を話しながらエントリー場所へと向かう。
どうにか暗くなる前に帰着し船を寄せた。
友人は"ラスト一投"と、何の変哲も無い場所に"karmarich"をキャスト、二、三度首振りさせ、さあ上がろうと回収の為に早巻きをした。
そして、あと僅かボートから一メートル足らずの場所でバイト…。
貫禄ある52㎝のバス、この魚が今回の旅で最大の魚となった。
翌日は予定通り、西部の八郎潟らしい雰囲気の中で釣りをと思ったのだが、エントリー場所に迷ってしまい、ウロウロしているうちに時間が経ち、風もまた強くなってきてしまった。
仕方なく初日の朝に入った場所に浮かぶも、間も無くしてバスボートが二艇上がってきて、少し気持ちが萎えてしまったのが正直なところ。
その後はいつもの尻すぼみパターンではあったが、テントサイトに戻る途中、どちらが言うでも無く車を止め、広がる葦原を少しだけ眺めた、テントを片付けると時間切れとなり今回の旅は終わる。
時間も少なく、贅沢を言ってしまえば釣果も大満足とは言えないが、それでも、スナップカメラを新調したにも関わらず、結局八郎潟らしい写真も殆ど撮っていなかったのは、それだけ充実した旅だったからだと思う。
帰宅後、居残り組から連絡があり皆揃って八郎潟バスに出会うことが出来たようだ。
あれから一週間経つが、旅の余韻が中々消えない。
皆も今頃は同じように感じている筈だ。