こんなご時世だが電話では済まない打ち合わせが二件、修理から上がってきたばかりのクルマで夜の高速道路を走る、大荒れの空模様だ。
そんな状況ではあるが、ついでにプロトのテストもしたいし少し釣りが出来たらと思い船を積んだ、初めてのカートップ、ようやく夢が一つ叶った。
本当は行きたかったフィールドが幾つかあったが雨風を考えると選択肢はダムしかない、というよりむしろダムなら逆にチャンスなんじゃないか…という訳でいつものダムへ、しかし、そんな思惑虚しく水面は沈黙するばかりだ。
このところスランプではあるんだけど、過去のイメージからしたら今日のような荒れた日は少なくとも2、3バイトはあって、下手くそな私でもとりあえず魚に触れることは多かったよなぁ…なんて思ったり。
ダムがレンタルフィールドとなって何年か経ち状況も様変わりした、以前は一緒に通っていたメンツもめっきり見なくなってなんだか少し寂しい気分だ。
プレッシャーは高くなったし、地元への負い目もある、高速代もガソリン代も笑えないくらいだ、諸々を考えると、もしかしたら天秤のバランスが変わってしまったのかもしれない。
それでも私は馬鹿の一つ覚えのように今日もアクアラインを渡って小さな旅に出る、何故と言われると答えに困るが単純にこの土地に来るのが好きなんだと思う。
おんぼろのクルマにおんぼろのジョンボートを積んで自分の装備、自分のスタイルで出来ることなら身体の自由が利く限り、いつまでもずっと変わらずに釣りを楽しみたいものだ、我ながら実に単調で単純な思考である(笑)。
打ち合わせでは身のある話しが沢山出来た。
本当にこじんまりとした当ブランドだが、リリースする以上は全国各地で活躍し喜んで欲しい…そんな想いから可能な限りではあるが、あちこち遠征にも足を運んでその土地ならではの雰囲気を肌で感じ製品に投影させているつもりだ。
今後もそのスタイルは変わらないが、やはり主戦場は関東、関東のタフなバスを相手に開発をしていることはアドバンテージになると思う、今回は関東の名店ニ店でそれぞれ非常に有意義な話しが出来た、どの話しがどういう形で実現出来るか未だ未知数ではあるが、自分自身、今後の展開が楽しみで仕方ない。
さて、そんな有意義な話しの後に少し時間が出来た、暴風、濁流ではあったが、どうにか安全に浮かべそうなエリアを見つけ再びの出船。
釣れる時は呆気なく、タイミングが良かったようで久々にコンディションの良い黄色くて体高のある魚を三尾も手にして顔が緩んでしまう。
そして最後の最後でドラマ魚が…。
ピックアップ寸前のリーフに吸い込むようなバイト…そして超強烈な引き、薄ら見えた影は悠に50を超えている。
5500Dのハンドルが時より逆回転する、時間を掛けて慎重に慎重にいなしてようやく背中が見えた、やった、明らかにランカーだ…と思ったら何かおかしい。
またこのパターンか…(笑)、まさかのシーバス君、最後に良いオチがついたものだ(苦笑)。
こんな感じで格好つかないのが自分らしいが、ファネット君は今日もしっかり活躍してくれた、生みの親と違ってなかなか頼れるヤツなのでリリースの際はご検討頂ければ嬉しい。
